絵師: Kawai Gyokudo
作品名: Refreshing Breeze — すず風
日付: 1902
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情報源:
Japanese Art Open Database
浮世絵(全 17,130 件)を表示...
画題等:
Saturday, 17 July 2010 日本画の巨匠、川合玉堂の珍しい口絵木版画です。(複製版画ではありません。)背景の草木の描き方、何段階かのボカシによる遠近表現など、やはり巨匠のレベルの高さを感じさせられます。明治時代の冊子には、当時の一流画家のオリジナル作品が挿入されていたものがあり、いわゆる「口絵」というジャンルで最近人気が高まっています。明治時代は西洋文化の吸収に目が向けられたいたために浮世絵のような日本伝統文化は国内では注目されていませんでしたが、作品自体は一級でしたのでアメリカやヨーロッパで熱狂的なコレクターが存在して人気が高く、それを受けて日本でも遅ればせながら評価が高まりました。この作品もそのうちのひとつで、かの有名な”文藝倶楽部”の口絵として製作・挿入されていたものです。 川合玉堂の数少ない口絵作品(木版口絵作品の辞典ともいえる書籍”木版口絵総覧”には僅かに4点のみが掲載されています。)のひとつです。 追加画像1(背景)はこちら。 追加画像2(犬のあたり)はこちら。 【製作年】明治36年 【サイズ(シート)】30.3×22cm 【サイン】版上サインと落款あり 【出典】文藝倶楽部第9巻12号(「木版口絵総覧(文生書院、2005年発行)」の273ページに掲載されています。)【状態】時代を考慮すればかなり良好と言えます。ただし、もともと三つ折に折り畳んで収納する形式で製作されたため、2箇所の中折れがあります。これが通常の状態ですので、市場でも当然の状態として取り扱われています。また、余白部にほとんど判らない程度の小さな薄い汚れが数箇所認められます。