絵師: 歌川国貞
作品名: 「座頭 関三十郎」「芸者 岩井紫若」「才蔵 中村福助」「万歳 中村歌右衛門」
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情報源:
演劇博物館デジタル
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画題等:
本図は、鈴木重三「雨宿り図考」(『浮世絵芸術』100号)に、取り上げられ、天保十三年四月に手鎖、六月に江戸から追放される市川海老蔵が描かれていること、天保十一年四月に<5>市川八百蔵から襲名した<3>関三十郎がいることから、天保十二年頃の刊行と考証されている。鈴木氏によると、本図は、英一蝶の「雨宿り図」を参照したものであり、国貞は、嘉永年間にも同様の見立「雨宿り図」を描く。さらに、初代豊国もまた、文政六年頃、見立の「雨宿り図」(鈴木重三論文挿図B)を描いていることが指摘されている。また、本図と同じように、五枚続きの画面に役者総数15名(うち13名が同じ役者)を描くCoGNo.201-0570「春のあした雪の乗合」がある。本図が参照したと思われるものに、初代豊国が描いた文政六年頃の「時代世ハ見立雨やとり」(鈴木重三論文挿図B)と「役者見立渡船之図(乗合船)」(001-0614)がある。さらに、英一蝶の画譜『画本図編』(英一峰編、宝暦二年刊)のなかには、本図と同じ山門の前に集まる市井の人々を描いた「雨やとり」と「のり合ふね」が掲載されている。上記の事から、本図とCoGNo.201-0570「春のあした雪の乗合」は一対のものとして、同時期に出版された可能性が高い。