絵師: 歌川国貞
作品名: 「大坂にて角の芝居大当り/\」「此下東吉 中村歌右衛門」
日付: 1816
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情報源:
演劇博物館デジタル
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画題等:
本図は、この興行を見越して、歌右衛門の江戸滞在中に制作されたと考えられる。というのも、同じ絵柄の002-0178には、「大坂にて角の芝居大当り/\」が無いが、落款の上には本図と同じく「江戸」とついている。歌右衛門は文化12年5月に中村座で同じ役を演じているが、江戸での販売を第一義としていれば、落款に「江戸」と付ける必要性はない。つまり、上方に持ち込まれることを前提として、本図と002-0178が作られ、なかでも、「大坂にて…」のある版と無い版が作られたのではないかと考えられる。本図と同じ絵柄で、「大坂にて…」のない作品が『浮世絵 江戸歌舞伎の世界展 国貞を中心に』の図38にも掲載されているが、その解説では、文化12年5月中村座の興行とされつつも、文化13年の大坂での興行に向けて準備された可能性も指摘されている。以上のことから、本図は、文化13年5月の興行のために版行されたと考えたい。